Slackの代替OSSチャットツール比較:Mattermost vs Rocket.Chat
Slackの代替となるOSSチャットツール、MattermostとRocket.Chatを徹底比較。機能、セキュリティ、導入コスト、コミュニティサポートなど、企業の導入判断に役立つ情報を網羅。
はじめに
Slackはビジネスチャットツールのデファクトスタンダードですが、コストやデータ管理の面で課題を感じる企業も多いでしょう。特に大規模組織やセキュリティ要件の厳しい業界では、オープンソース(OSS)のチャットツールが注目されています。本記事では、Slackの代替として有力なMattermostとRocket.Chatを徹底比較します。両者の特徴、導入方法、運用コスト、カスタマイズ性などを詳しく解説し、あなたの組織に最適な選択肢を見つけるお手伝いをします。
Mattermostの概要
Mattermostは、SlackライクなUIを持つOSSのチームコミュニケーションプラットフォームです。Go言語で開発され、データベースにはPostgreSQLまたはMySQLを使用します。主な特徴は以下の通りです。
Mattermostの導入と運用
インストールはDockerイメージが提供されており、docker-composeを使えば数分で立ち上げられます。最小要件は2コアCPU、4GB RAM、20GBストレージ程度。大規模環境では負荷分散やデータベースのレプリケーションが必要です。運用面では、アップデートが頻繁にリリースされるため、定期的なメンテナンスが求められます。
Rocket.Chatの概要
Rocket.Chatは、Meteorフレームワークで開発されたOSSのチャットツールです。こちらもSlackライクなUIを備え、豊富な機能が特徴です。
Rocket.Chatの導入と運用
インストールはDocker、Snap、手動など複数の方法が用意されています。最小要件は1コアCPU、1GB RAM、10GBストレージと比較的低スペックでも動作します。ただし、多数のユーザーが同時接続する場合はスケーリングが必要です。アップデートはMattermostよりもやや複雑で、バージョン間の移行に注意が必要です。
機能比較表
| 機能 | Mattermost | Rocket.Chat |
|---|---|---|
| チャネル | パブリック/プライベート | パブリック/プライベート |
| スレッド | あり | あり |
| ダイレクトメッセージ | あり | あり |
| 音声通話 | なし(プラグインで可能) | あり(Jitsi統合) |
| ビデオ会議 | なし(プラグインで可能) | あり(Jitsi統合) |
| 画面共有 | なし(プラグインで可能) | あり |
| ファイル共有 | あり | あり |
| 検索 | フルテキスト検索、フィルター | フルテキスト検索、フィルター |
| Bot | プラグイン/API | アプリ/API |
| 統合 | Webhook、Slashコマンド、プラグイン | Webhook、Slashコマンド、アプリ |
| 認証 | SAML、LDAP、OAuth、Google、GitLabなど | SAML、LDAP、OAuth、Google、GitHubなど |
| 2要素認証 | あり | あり |
| E2EE | オプション(Enterprise版) | オプション |
| コンプライアンスエクスポート | あり(Enterprise版) | あり |
| フェデレーション | なし | Matrix対応 |
| モバイルアプリ | あり | あり |
| デスクトップアプリ | あり | あり |
セキュリティとコンプライアンス
Mattermostはエンタープライズ向けに設計されており、コンプライアンスエクスポートや詳細なアクセス制御が強みです。一方、Rocket.ChatはE2EEを標準でオプション提供し、フェデレーションによる外部との安全な通信が可能です。どちらも自己ホストによりデータを完全に自社管理できます。
コスト比較
Rocket.Chatの方が無料版の機能が充実しており、小規模チームにはコスト面で有利です。
コミュニティとサポート
Mattermostは活発なコミュニティフォーラムとGitHubリポジトリを持ち、Enterprise版では公式サポートが受けられます。Rocket.Chatも活発なコミュニティがあり、有料サポートプランもあります。ドキュメントは両者とも充実していますが、日本語情報はMattermostの方がやや多い印象です。
まとめ:どちらを選ぶべきか
どちらのツールもOSSであり、自己ホスト可能なため、データ主権を重視する組織に最適です。まずはテスト環境で実際に使ってみることをおすすめします。
参考リンク
※本記事の情報は2026年3月時点のものです。最新の機能や価格は公式サイトをご確認ください。